各クラスからおたのしみ会でステージで発表する演目の台詞や歌が聞こえてきます。音楽も楽しそうに聞こえてきます。
ぞうぐみさんがステージで踊りの練習をしていました。
曲を覚え、振りを覚え、友達と息を合わせて一曲を作りあげます。とても大変なことだと思います。それを大勢のお客さんの前で踊るのですからそれはそれは大変だと思います。(私なら無理・・緊張します。)でも子どもたちの挑戦です。子どもたちがやると言ったからには職員も全力でサポートします。
みんなで一緒に頑張る!という子どもたちの気持ちを後押しします。
今日の出来事です。
ぞうぐみの「ほしグループ」が練習していました。
ほしグループにはみんなと一緒に頑張る!!という気持ちの強いAちゃんがいます。
みんなと一緒に頑張るぞー!!と初めから頑張っていました。でも、どうしても止まる場所と動く場所がうまくいかないのです・・・
マークを置いてみました。
「ここで止まる」「赤い印まで進む」と練習していたのですが、なかなかAちゃん、自分の思う通りにいかないのです。
「大丈夫よ、ここで止まって~今から歩く~」と担任も丁寧に繰り返し、
するとAちゃんが泣き出しました。くやしい、くやしい!できない!!という気持ちから泣き出したのです。
Aちゃんがこういう感情で涙を流したのは初めてでした。そのことにもびっくりしました。
ほしグループにはAちゃんの他にあと三人いるのですが、その三人がとった行動はすごかったのです。感動しました。泣きました。
泣き出したAちゃんに走りより、一人は「どうしたの?」と涙を拭いてやり、一人は「大丈夫だよ」頭を抱きしめ、一人は「一緒に頑張ろうね。」
と手を握り、声を掛けていました。
なんという絆、思いやり。いつもいつもサポートしながら踊ってくれている三人だからこそです。
その姿の美しいこと。でも彼女たちにとってはそれが普通なんです。
Aちゃんをありのまま受け止めている子どもたちだからこそ本当に心がそのまま出た行動でした。
「出来なくてもいいんだよ。一緒にがんばろうよ。そこにあなたがいるだけで、一緒に踊ってくれるだけでいいんだよ。」そう言っているかのようでした。
大人に褒められようとか、そういう気持ちは全くなくそのまま行動できる。素晴らしい子どもたちだなと思いました。
担任も泣いているのに気付き「あれ!先生も泣いてるの。」と笑顔で笑いながら、声を掛けていました。
私はその姿を遠くから見てひとり涙をぽろぽろ流していたのです・・・・
担任も含め、子どもたちの絆の強さに感動したのでした。
出来なくてもいいのですが、できる限り自分の力でできることはできるように頑張る事をAちゃんには伝えています。それがAちゃんと過ごしてきた日々の中でAちゃんも望んでくれていることだと思うからです。無理はしませんが伝えます。
Aちゃんは成長しました。やりたい!できない!でもやりたい!の気持ちで頑張ろうと涙をながし、感情を自分の意志を伝えてくれました。
Aちゃんが言葉で伝えたとするならば何と言っただろうと思います。「わかってるとよ、でもできんとよ。くやしいとよ!」と言ったかな。
友だちも成長しました。言葉で伝えられない友だちの心の声を感じ、共感し励ます。子どもたちの方がずっとAちゃんのことを理解しているようです。
おたのしみ会へ向けての活動の中にもたくさんのドラマがあります。
子どもたちのいろいろな感情がたくさん動きます。
そんな一つ一つを大切に毎日を過ごしています。おたのしみ会当日は完成したものが見れますが、それまでに、コツコツと積み重ねていく中でたくさんの宝物を子どもたちは見つけているのだと思います。
ありがとう。ありがとう。
こんなに感動をくれる子どもたちに感謝です。
みんな、頑張っていこうね。一緒に頑張るよ。